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歯周疾患は目に見えず痛みがないため『沈黙の疾患』とされてきたが、その認識はもはや古い。むしろ、
緩慢に進行して骨組織を破壊する『骨の病気』ととらえるべきであり、その95%は予防可能であると述べ、要旨以下のとおり講演した。リスクフアクターには、
(1)生物学的要因(バクテリアや遺伝、糖尿病などの全身疾患との関連など)
(2)行動上の要因(プラークコントロールや喫煙など個人で阻止可能なもの)がある。
特に1996年には、歯周病にかかりやすい遺伝的側面が解明され、欧米および日本では3割の人が歯周病にかかりやすい遺伝子をもっていることがわかった。歯周病は身体に様々な影響を与える。特に心臓病を約3倍の高さで引き起こすリスクがある。また、喫煙が歯周疾患の原因だと特定している文献は200を超えており、そのメカニズムも解明されている。
歯周疾患に加えて喫煙をすることは呼吸器疾患の大きなリスクであり、バクテリアが気管に吸い込ま
れるのが主なメカニズムである。中・重度の歯周病が妊婦に与える影響はアルコールや喫煙の約2倍である。炎症によって産生される化学物質は妊婦の子宮を収縮を収縮させるため、引き起こすのではないかと考えられている。したがって、中・重度の歯周疾患に罹患している場台、低体重児を出産する危険は通常に比べ7倍も高くなる。
さらに、歯周病が糖尿病の合併症の一つであることは医学・歯科医学の権威者によって認められている。
つまり炎症がインスリンの抵抗性を高め、血糖コントロールを悪化させるため、糖尿病が悪化し、結果として歯周病にも影響を及ぼす。
これらは行動上の問題であり、対策は定期的な歯科健診に尽きる。
こうした情報を正確に、一般の人々にどんどん与えることが最も重要である。
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